福島大学附属図書館報 『書燈』 No.29(2002.10.1)

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探せてますか?知りたい情報
「情報探索基礎講座」
学術情報係

 最近では、学術情報を入手する手段として、データベースやインターネットが大きな役割を占めるようになりました。図書館でも学生の皆さんがコンピューターを駆使している姿を良く見かけます。しかし「ぴったり当てはまるものが出てこない」「難しそう」といった声も耳にします。そこで、図書館では
  ① 初心者でも気軽に使ってもらおう
  ② 探している情報にふさわしい検索方法を知ってもらおう
ということで、5月〜7月にかけて『情報探索基礎講座』を開催しました。

  講座は下の4種類のコースを企画し、各コース1時間30分としてそれぞれ2〜3回開催しました。講座の進め方は、パワーポイントや操作画面を使っての説明および実習で、参加者からはパソコンを熱心に使いながらも活発に質問がだされるなどしました。

  参加人数は合計で、のべ73名となり、1年生から大学院生まで、学年も学部も幅広い層からの参加が得られました。電子ジャーナルにおいては、資料の性格上大学院生と教官が中心となりました。

  今後の参考のために、アンケートに答えてもらいました。各コースともほぼ全員が「参考になった」との回答があり、講座が有益であったことを知ることが出来ました。感想などを自由に書いてもらったところ、「レポートや論文を書く際に活用したい」「情報検索についてきちんとした知識を身につけてこなかったので勉強になった」「またこのような講座に参加したい」といった感想が寄せられ、なかには「自由参加で参加者が少ないのがもったいない」といった声もありました。

  今後の課題としては、
  ① 基礎から応用までの情報探索技術をいかに参加者のレベルに合わせて指導していくか
  ② 夜間主の学生も参加できるような時間の設定
  ③ より多くの学生にいかに参加してもらうか
 以上の三点があげられます。

  これらへの対応として、様々な内容のコースを企画し定期的に開催する、夕刻からの開催を検討するなどが考えられます。また、より多くの学生に情報探索技術を身につけてもらうためには、図書館からの働きかけばかりでなく、授業やゼミの活用を視野にいれた教官との連携を図ることも考えられます。

  それぞれの講座内容、説明画面および配布資料は図書館ホームページの「情報探索基礎講座」のページより見ることが出来ます。また、今後も定期的に『情報探索基礎講座』を企画し、これまで寄せられた要望にも応えていきたいと考えておりますので、より多くの方に参加していただきたいと思います。


○ 図書館資料の探し方        
(2回 17名参加)

  本学図書館で所蔵している図書・雑誌の蔵書検索(OPAC)の基本的な利用から、内容(主題)検索・履歴検索など便利な検索方法について、参加者にも例題を使って実際に検索してもらいながら、説明しました。また全国大学図書館の蔵書検索や国立国会図書館の説明も行いました。

 


○ 雑誌論文・新聞記事の探し方   
(3回 28名参加)

  雑誌に掲載されている論文の目次情報や新聞記事を探す方法として、本館で利用できる「雑誌記事索引CD−ROM」や「CD−HIASK 朝日新聞記事データベース」等を利用した文献調査法を紹介し、参加者にも例題を使って実際に検索してもらいました。


○ インターネット情報の探し方    
(2回 13名参加)

  インターネット上の情報の活用も重要です。附属図書館ホームページのリンク集を紹介しながら、いかに信頼性のある情報を効率良く見つけるかといったネット上の学術情報の活用についてアドバイスしました。

 


○ 電子ジャーナルの使い方
     (2回 15名参加)

  最近は雑誌論文のタイトル情報だけではなく“本文そのものを電子情報として提供している雑誌”=“電子ジャーナル”が盛んに利用されてきています。本学でも外国雑誌約1500誌の電子ジャーナルが利用できるようになりました。これらの紹介と利用方法について説明し、参加者にも実際に使ってもらいました。

 

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