『書燈』 No.24(2000.4.1)

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カウンターの内側から
大学院教育学研究科 円谷 晴寿

 図書館のカウンターに座ってもう一年がすぎました。

 カウンターの仕事というのは、ただ座っているだけのものと思っていましたが、これが案外忙しいものでした。

 請求された本を閉架から探してくる時などは、何度往復しても見つからず、先輩や職員の方にお願いすることになってしまい、時間がかかることも多かったです。

 また、不慣れなときはCD-ROM検索や相互貸借などの手続きを混乱してしまったりしてしまうこともありました。だが、慣れてくればやはり仕事、自分にとって得るものが大きかったです。

 図書館のカウンターに座って、一番感じることはやはり利用者のモラルの低下、意識の低下ということではないでしょうか。

 友達と偶然出会ったり、あるいは必要なことを話したりすることはよくあることです。だとしても、その話が長引きそうだったり、笑い声が上がりそうなときはロビーに出ることは最低限のマナーではないのでしょうか。もちろん携帯電話やPHSはバイブにしておくことも当たりまえです。

 あるいは、飲食厳禁となっているところに、食べ物や飲み物のごみを置いていくことなども考えられないことです。 もちろん本当に一部の利用者だけですが、その一部が際だって見えてしまうということも実感されました。

 自分がいろいろな場所を利用する際に、本当にささいなことであっても、実は周囲やそこの従業員に迷惑を掛けているということを再確認し、これからの社会生活への糧としていきたいと思っています。

 最後に、図書館はフルに活用してこその学生生活ではないでしょうか?

gakujo@lib.fukushima-u.ac.jp

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